先生方のおすすめの本 紹介(第10回)
青柳小学校では、先生方がお昼の放送で図書室のおすすめの本を紹介しています。
第10回は、小賀野先生です。
「では、小賀野先生お願いします。」
みなさん、こんにちは。
『読書の秋』ですね。今日、先生がお勧めしたい本は、言わずと知れた名作です。本の名前は、『ファーブル昆虫記』と言います。えっ、昆虫?そうです、虫の話です。本にある『はじめに』の部分を読みます。
「みなさんは、おかあさんのおなかのなかから、うまれてきて、おちちをのんだり、ごはんをたべたりして、大きくなったのですね。こんちゅうは、どうでしょうか。こんちゅうは、どんなふうにしてうまれ、どんなふうにしてそだっていくのでしょう。どんなくらしかたをしているのでしょう。ファーブルというおじさんは、そういうことを、くわしくしらべて、たくさんのおもしろいおはなしをかきました。それが、この『こんちゅう記』なのです。」
先生は、特に虫が好きな訳ではありません。では、なぜこの本をおすすめするのか。それは、自分の知らなかったことがびっくりするくらいたくさん書いてあるからです。
みなさんは、夏にセミを見たことがあるでしょう。そして、抜け殻を見付けたこともあるでしょう。でも、どれだけセミのことを知っていますか。抜け殻の中にいたセミの幼虫は、どこからきたか知っていますか。正解は、土の中です。「そんなの、知ってるよ。」という人、まだあります。セミにもセミの幼虫にも、口にストローがついています。セミは、木の汁をすいます。では、幼虫は土の中にいるのに、どうしてストローをもっているのでしょうか。不思議ですね。また、セミの横で、動かずにラッパを吹いたり、大声を出したりするとどうなるかしっていますか。ファーブルおじさんは、セミの横で大砲まで鳴らして、調べたそうです。気になりますね。答えは、全部この本が教えてくれます。
さらに、先生がこの本を好きなのは、なんと言っても、人間よりあんなに小さい虫が、懸命に生きようとしている姿に感動するからです。雨の日も風の日も、知恵をしぼって、何年もかけて、私たちの知らない土の中や草むらや夜の間にも、ひたすら生きようとしています。この本を読むと、実際にはなかなか見られないことも、まるで目の前で見ているかのようにわかります。
『ファーブル昆虫記』は、図書室の800番にあります。全部で7巻です。入り口を入ってすぐの900番の棚には、『幼年版 ファーブルこんちゅう記』もあります。こちらは、1年生でも読める簡単なもので、全部で10巻です。セミだけでなく、アリやハチ、カマキリやバッタなどの話もあります。どれから読んでも大丈夫です。虫が好きな人は、絶対に読んだ方がいいです。虫が好きではない人も、今まで知らなかったことがわかり、見方が変わるかもしれません。是非、図書室で手に取ってみてください。今まで読んだことのなかった本にもチャレンジして、新しい世界を広げましょう!
「小賀野先生、ありがとうございました!」
みなさん、ぜひ、図書室でたくさんの本に出会ってください。
図書室の本は、みんなが来るのを笑顔でまっています!!