先生方のおすすめの本 紹介(第9回)
青柳小学校では、先生方がお昼の放送で図書室のおすすめの本を紹介しています。
第9回は、青小っ子をいつもやさしく支援している金井先生です。
「では、金井先生お願いします。」
皆さん、こんにちは。
今回は、特に5・6年生の皆さんにおすすめしたい本があります。
その本の題名は、『おいで、アラスカ!』です。
「あっ、読んだ!」と思った人もいるはずですよね。この本は今年の課題図書になった本です。
オランダの作家、アンナ、ウォルツさんによって書かれました。
では、紹介します。主人公は12歳の症状パーケルと13歳の少年スフェンです。
新学期の2週間の間に起こる出来事をふたりが交互に語る形式で物語が描かれています。
そして、ふたりをつなぐものとして1ぴきのゴールデンレトリバー「アラスカ」が登場します。
ふたりの共通点は次の瞬間、何が起こるかわからない未来に強い【不安】を感じていることです。
なぜなら、パーケルには両親が経営する店が強盗に襲われた経験があり、スフェンには「てんかん」の発作があるからです。
このふたりは最初はお互いに悪い印象をもっていたのですが、何回か会話を重ねることによって、相手を少しずつ理解できるようになります。そして、協力して強盗犯を探して後をおったり、介助犬のアラスカにはてんかんの発作を予知する能力があることを発見したりします。
やがてふたりは友情を深めていくのです。また、スフェンは「てんかん」を自分の個性として認めていくようになります。そして、クラスの仲間とも良い関係が築けるようになっていく物語です。
友達との関係がうまくいかなくて悩んでいる人や今のクラスは自分にとってどんな存在なのか、よく分からずに過ごしている人は、ぜひこの本を読んでみてください。今、この瞬間に起こる事や、次の瞬間に起こる事への不安を乗り切る勇気が湧いてきて、前向きな気持ちになれるはずです。そして、友情の大切さを知り、希望のある未来を身近に感じることができるのではないでしょうか。
それから、犬の大好きな人もそうでない人も介助犬のアラスカの存在にも気を付けて読んでみてください。「人間のために働く犬」にはたくさんの種類があります。皆さんの良く知っているのは盲導犬や聴導犬だと思いますが、他にも病気の人や心が疲れてしまっている人を癒してくれるセラピードッグがいます。また、警察で活躍している犬には、警察犬、麻薬探知犬、災害救助犬などがいます。
青柳小の図書室では、3番のコーナーに「はたらく犬たち」という本があるので、こちらもぜひ調べて読んでほしいと思います。これらの本は、1年生~4年生におすすめです。
「人間のために働く犬」を読むと障害のある方々との生活を知ることができます。障害のある人もそうでない人も一緒に助け合いならが生きていける社会の大切さに気づきます。そのために必要なバリアフリーやユニバーサルデザインといったものにも興味が湧いてくるかもしれません。
このようにして今年の秋は、1冊の本から興味を広げる読書の秋にしてください。
「金井先生、ありがとうございました!」
みなさん、ぜひ、図書室でたくさんの本に出会ってください。
図書室の本は、みんなが来るのを笑顔でまっています!!